本について、話そう。

僕の個人的な、本の趣味を、文書にしてみる

海から山に住処を変える若者の話

はらだみずきさんの「海が見える家」4巻から続く
新作です。
4巻目の「旅立ち」で、きっと次有るな~
思ってたら、これやった。

山に抱かれた家

まんまや無いか! と、突っ込みたくなるけど
そこは、抑えて読んでみると
若者らしい生き方のお手本が、描かれてる。
一時の思い付きで、キャンプ好きやから
山に住む、言う浮かれた話や無くてね
本気で、「自給自足」実践して生きて行こう
思う青年も、世の中には居てる云う事やね。

とは、言うーても、山の中は紛れもなく田舎やし
都市部の何でもある生活に慣れてる者には、
絶対無理やろ。 本音。
まずもって、スマホ。無で連絡取り合える友達なり
親戚は居てる?
手紙とか、郵便では、レスポンスなく話が出来やんよ
公衆電話も今や、都市部にわずかの時代
田舎では、コンビニも車が無きゃ行かれへんよ

この話は、スマホが無くても、生きられる若者の物語やね。

今、自分の住んでる街は?って、言うと
我が家にも、田んぼが一反(300坪)ご先祖から受け継いだ
土地が家と、合わせて有るけど、
農業で生計を立ててる分けや無いので、
農協にお任せして、自分には何もその収入は無い
それでも、維持するにはそれしか、方法が無い
一人では農業はやられへんし、道具も要るしね
都会に住んでる人が、田舎暮らしで農業で生計を立てて
のんびり暮らしたい。気持ちは分かるけど
そんなんは、全く望めない非現実的な話やねん
つまりはね、お金が有って、何もせんと、隠居生活を
田舎でします。云うなら叶う、言う事やね。

この物語、きっとまだ、続きます。
それに、はらださんの、作品は、言葉の使い方が
とても自然やねん。
田舎に行ったら。お年寄りは、こんなやろ
いきなり戸開けて、入ってくるか!とかね
行動も、そのまんま想像できる
自分も、田舎者やからか? 昔なら、窓も玄関も
開け放しで、出かけても、なんも起こらへんし
帰ったら、親戚のおっちゃん、お茶飲んでたりしてたしね

そんなんが、よう分かる作品やねん。
それが、気に入ってる。
どうです、春休みに読むにはええですよ。

街の再生ってのは、どうするのがええの?

よく言う「シャッター通り商店街」に賑わいを取り戻すって
商店街が出来た当初は、物凄く賑わったんやで~と
過去を知る人達は、言う。
せやけど、僕の知る限り、小学生やった頃までやん。
と、自分の住む街の「本町通り商店街」も、寂れてる。

山本さんの、この作品は、見事賑わいを取り戻した
商店街のお話。

ひなた商店街

これ、山本さんの、「民宿ひなた」に次ぐ、2作目らしい。
1作目を挙げてへんので、気に成る人は、探して見て下さいな。
シャッター通りってのは、この頃の「あるある」な、話で
地方の商店街は、何処も同じ状況に陥ってる云うのが
実情なんや思う。
せやから、通りのお店の皆さんは、自分の代で
〆ようと、思ってはる店主さんが多い思うねん
年齢が高齢で、息子が継がへん云うから、若しくは
儲からへんから、継いでほし無い云うのも、本音かも?
やったりで、商売としては、1代若しくは2代で
閉じる云うのが、賑わいのない商店の末路やね。
せやからね、名古屋の大須とか、東京の恵比寿とか
賑わってる、商店街の映像見ると、そりゃ~羨ましい思う
有るねんで、大型ショッピング・モールも。
買い物は、出来やん訳では無いけど
僕も還暦過ぎたからなんか? 対面で物は買いたいし
何もメーカー品やブランド品や無くて、廉価もので、ええの
何でも高いやん。安物で、ええのよ。
そんなんを、売ってくれてたんが、商店やったし
ずらっと並んだ商店街やったんやけど
自分が、買いに行かへんやったのに、今更やね。

ま~そんな街を、ひょんなきっかけで再生した物語なんよね。

しかし、地方は、どないするんがほんまはええのかね?
地上げして、大型店を呼び込むのがええのか?
いっそマンションとか、違う事業体の企業に
土地全てを売って、町を変えるとか?
自分は政治家や無いから、どないするのがええのか
よ~わからん。
ただ、「漠然と寂れて行く」のは、なんや淋しいな~
まるで、枯れた花が花差しに垂れてるお墓見たいで。

SNS発信で、街が生き返るなら、なんでも有りかも?
この作品にヒントが有るなら、是非、行政の方
商店街運営を任されてる方、読んでみて欲しい。

京都とイギリスの両方を同時に理解するのが難しい。

読み始め、場所設定が、京都なのに、
ビクトリア記の登場人物や、施設名の所在に
馴染めへんやった。

「熱帯」に続く、アドベンチャー

シャーロック・ホームズの凱旋

登場人物は、コナンドイルのシャーロックに出てくる
キャラで、まんまやし、他の登場人物も、ビクトリア時代
名前っぽいキャラの人物で、サスペンスっぽい
アドベンチャーな物語。
なんたって、シャーロックは探偵やしね。
しかし、森見さんの作品は、序盤の理解が難解
何が、どうなのか? ほんまに分からへんやった。
中盤までよんで、読み返して。
あ~そうか、と、なんども繰り返す感じで
読み切るのに、1週間も要してしもたがな。
しかも、ハードカバー作品で、長いし。
(前作の「熱帯}もやけど)
ただ、読めば、物凄い深い。読者との心理戦を
挑まれてる感じ。

ネタバレするのは、ちょっとな気がするけど
これ、たぶん、作中の話とは、この作品そのものの事かも?
記述は「ワトソン」が、書いてる云う話やけど。
ワトソンは、もしや、森見さんやろ。
これ以上は、止めます。

行った事無いけど、イギリスのロンドンと
京都の街は、似てるんやろか?
京都は、京都盆地いうくらいで、東は比叡山(東山)
西は、嵐山(西山)北は、嵯峨野(北山)で
南側だけが、大阪につながる開けた土地やけど
ロンドンって、ちゃうイメージやけど??
海辺いう、気ーしてた。知らんけど。

なんで、作者の森見さん、ロンドンと京都を
掛けはったんかな~、思てね。
神戸とか、堺とかは、候補に成らへんやったかな?
つまらん詮索でんな。、これから春休みいう
学生さんは、是非、読んでみて下さい。
歴史や、京都を少し知れる、思います。